音を奏でて~放課後の音楽室~

頭をなでてくれる。


「お粥作ってきたから、お腹空いたら食べてね」


「うん。ありがとう」


優しいな、みちる先生。


「ワガママ言ってごめんなさい」


「優音ちゃんのワガママなら、なんでも聞いちゃう」


「どうしてそんなに優しいの?」


「だって、優音ちゃんのこと大好きだもん」


その言葉に、思わず涙が出そうになった。


「ありがとう、みちる先生」


涙を見られないように、もう溶けてしまったアイスノンに顔を埋めた。


「早く熱下がるといいわね」


みちる先生の言葉にこくんとうなずくと、頭をなでてくれた。


「じゃあ、私帰るからね。何か困ったことがあったら連絡してね」


「うん。ありがとう」