音を奏でて~放課後の音楽室~

長い夢が見れないなら、せめて短い夢だけでも・・・


「先生」


「ん?」


「眠くなっちゃった」


「うん」


先生に抱きしめられて、落ち着いたのかな?


さっきまで全然眠れそうになかったのに、急に瞼が重くなった。


抱きしめていた腕を緩めて、ベットに寝かしてくれる。


「何か冷やすもの持ってくるよ」


そう言って寝室を出て行った先生は、しばらくするとタオルに巻かれたアイスノンを持ってきた。


頭の下に敷いてくれる。


「おやすみ、優音」


「眠るまで手握っててくれる?」


「ああ」


先生に手を握ってもらいながら、今日何度目かの眠りに落ちていった。