音を奏でて~放課後の音楽室~

いろんな言葉を当てはめても、しっくりとこない。


「教師と生徒?」


「違う」


「友達?」


「うんん、違う」


先生の手が、私の頬をなでる。


「恋人?」


「それも、なんか違う」


恋人って言葉では、私たちの関係は表せない。


なんていうか、もっと深い関係。


「大切な人?心から、気に掛けられる」


「うん」


「離したくないし、離れたくない?」


「うん。そんな感じ」


先生の唇が、そっと私のおでこに触れた。