相変わらず赤字がいっぱいのスコア。


「私、先生のスコア好き」


「どうして?」


「だって」


そっと赤字を指でなぞる。


「この赤字、私たちをしっかり見てくれてる証拠でしょ?すごく嬉しかったんだよ」


「そう」


先生がそっと私の肩を抱き寄せ、頭にキスを落とす。


「カフェオレ?」


「ブラック」


「飲めないのに?」


「先生と同じのがいい」


「分かった」


少し笑いながら先生がキッチンに向かう。


しばらくすると、部屋中にコーヒーのいい匂いが漂ってきた。