「分かってる。ごめんなさい、ワガママ言って」


俯いていると、先生の手が私の頬に添えられて、そっと顔を持ち上げられた。


「んっ・・・」


触れ合う唇。


初めてのキスは、タバコの苦い味がした。


「苦い」


「慣れて」


「タバコやめるって選択肢はないの?」


「今のところ」


先生に促されてソファーから立ち上がる。


「大丈夫、優音。ちゃんとここに優音の居場所はあるから」


「うん」


もう一度触れる唇。


やっと見つけた、私の居場所。


心が安らげる、先生の隣。