音を奏でて~放課後の音楽室~

カーペットの上に座りソファーに背中を凭れさせ、先生はまた文庫本を開いた。


「だって、子供扱い」


「まだ子供だろ?子供扱いされてればいい」


本を読みながらそう言う先生。


「だって・・・」


今まで、子供扱いなんかされたことなかった。


いい子で、大人な子でいなきゃいけなかったから。


ソファーから身体を伸ばし、目の前のテーブルにカップを置く。


それから、コロンとソファーに横になった。


ちょうど先生の肩辺りに頭がいく。


先生の手が伸びてきて、私の頭をなでた。


「俺の前くらい、子供でいたらいい」


「子供でもいい?」


「ああ」


「いい子でいなくていい?」