音を奏でて~放課後の音楽室~

「小さいころからみちるさんのところに通ってるんだろ?」


「はい」


「だから余計に、君のこと気にかけちゃうんじゃないかな。樹さんやみちるさんのそういう思い、迷惑?」


プルプルと首を横に振る。


「迷惑だなんて思ったことないです。逆にそんな風に言ってくれて、申し訳ないくらい」


「じゃあ、二人に甘えてみたら?」


「甘える?」


「さっきの大学の話」


「それは出来ないです」


やっぱり、それは出来ないよ。


それは甘え過ぎてる。


「もういいんです」


「本当に?」


「先生、私・・・」


「ん?」