音を奏でて~放課後の音楽室~

「それはもっとイヤ。もうほっといてよ。私は大丈夫なんだから」


「大丈夫だなんて、本気で言ってるのか?」


先生が私を、ジッと見つめる。


「今の君に、大丈夫という言葉は言えないはずだよ?」


その言葉に、涙がポロポロと溢れてくる。


もう、ヤダ。


最近、泣いてばかりいる。


その場にしゃがみ込んで、顔を膝に埋める。


「保健室に行こう」


その声と共に、身体がふわっと浮いた。


先生が片腕で、私を抱き上げていた。


「子供みたい」


「そうだよ。君はまだまだ子供だ。だから、もっとワガママになっていい」


先生がもう片方の手で、私の頭をなでる。


「少し休んでから帰ろう。送ってくよ」