音を奏でて~放課後の音楽室~

「口ゆすいで」


しばらくして戻ってきた先生が、水のペットボトルを渡してくれる。


その水で、口の中をゆすぐ。


自動販売機で買ってきてくれたのか、水はすごく冷たくて気持ちよかった。


「飲んで。少しはスッキリすると思うから」


言われるままに水を飲んで、先生にペットボトルを返した。


「ずっと具合が悪かったのか?」


「そんなことない」


咄嗟にウソをつく。


「そんなわけないだろ?夏休み前から顔色が悪かった」


「もう、大丈夫です」


先生の真剣な目が、私の目を覗きこんでくる。


「病院に行こう」


「イヤ!」


「じゃあ、君のお母さんに連絡するから」