國の唇は アネキのように俺の身体に熱を持たさない。 甘い味もしない。 唇を離した國は甘ったるい声で 「ねぇ、お姉さん可愛いわね?」 『…』 嫌悪 身体が冷え切った感覚が広がる。 気持ち悪い… アネキに触れたい。 綺麗にしてほしい ―――救いようのないぐらいに汚い俺を 「そんなにあたしとキスするの嫌? 唇、噛みすぎて血が出てる」 『香奈以外にキスしたいなんか思わない』 「そう。素敵ね…でもキスしたじゃない」 『……で、俺と香奈が姉弟じゃないってどうゆうことだよ?』