暗くなった景色がゆっくりと去っていく─…

そんな寂しい風景の中に夕貴が見えた。




─…あの子と、夕貴が見えた。



席を立ち上がり、だんだんと過ぎていく景色を追いかけ…
走った─…

だんだんと離れて、もう2人は見えないのに、しばらく黒い景色を見つめた。


いやー…

夕貴…いやだよ…


いなくならないで─…。