殴られつつもMHⅡに掴みかかろうとする改造人間。

知能が低い分、改造人間の攻撃は単純だ。

掴みかかり、咬みつき、力任せに引き千切り、捕食する。

極めて原始的で野蛮な、本能に従った攻撃。

しかしMHⅡは指一本触れさせない。

似通った容姿をしていても、MHⅡの攻撃は洗練されていた。

戦闘におけるあらゆる知識を戦闘補助用CPUに蓄積しているMHⅡは、その状況に最も適した攻撃を繰り出す。

ボクシングで言う所のジャブで距離をとって打撃を打ち込みつつ、隙を突いて右の強打や蹴りを叩き込む。

決して勝負を焦らない。

少しずつ改造人間の体力を削り、確実に倒そうとしていた。