身構えるMHⅡ。

そんな彼の前に、もう1体の異形が立ち塞がる。

試作型改造人間。

MHのプロトタイプともいうべき存在だが、変身機能も持たず、言語も操れない。

その姿はMH以上に醜悪。

何とか命令を理解できるだけの知能は持ち合わせているものの、限りなく獣に近い理性の持ち主だった。

だが戦闘能力は及第点。

こと殺戮に関しては十分すぎる力を持っていた。

実戦部隊の兵士と共に送り出した、5体のうちの最後の1体。

まるで肉食獣を彷彿とさせる唸り声を上げ、改造人間はMHⅡににじり寄る。