銃撃のあの瞬間に、隼人は硝煙に紛れてMHⅡに変身していたのだ。

MHⅡの全身を覆う強化甲殻ならば、マシンガンで何千発撃たれようと傷ひとつ付ける事は出来ない。

しかしそれよりも驚くべきは、瞬時に変身を完了した、その能力だ。

隼人は逃亡中の二週間の間に、MHとしての能力を徐々に使いこなせるようになっていた。

MHⅡの全身の強化甲殻に残る無数の細かい傷、そして変色痕。

それらが彼の実戦経験を物語る。

…数多くの実戦部隊を放った事が裏目に出た。

私はMHⅡの実戦経験を積ませる手助けをしてしまったのだ。