支部に戻る。

「お帰りなさいませ支部長…なっ!?」

私の左腕を見た部下が声を上げる。

「どうしたんですか支部長!その傷は!それに、一緒に任務に向かった筈のMHⅡはどこへ…」

「うるさいっ!」

うろたえる部下に苛立ちながら、私は即メンテナンスルームへと向かった。

まずは破損した左腕の修理が先だ。

他の者を立ち入れないように扉にロックをかけ、メンテナンスベッドに腰掛ける。

器具を右手に取り、自ら左腕を修理した。

MHの体内には万能型のナノマシンが注入されており、少々の破損箇所ならば自己修復が可能だ。

しかし、私の左腕はそうはいかなかった。

MHⅡの反転キックによって人工骨格にまでダメージを受けている。

ナノマシンの修復を待っていては、完全回復にまで時間がかかりすぎた。