私自身も改造した肉体のパワーを引き出し、MHⅡを抹殺しなければならない。

その時だった。

「誰だ!誰かいるのか?」

人の声が近づいてきた。

同時に照らされる灯り。

大学の警備員か?

それとも居残りの教授か学生か?

何にしろ、最早任務を遂行できる状況ではなくなった。

…軽く左腕を動かす。

MHⅡの反転キックを受け止めたせいで、動作不良を起こしていたのだ。

「命拾いしたな、MHⅡ」

私は素早く跳躍し、大学敷地の塀を飛び越える。

「今は見逃してやるが…機関は反逆者を許さない。努々忘れない事だ」