「だが自我を覚醒させた君は、不完全なMHでしかない!」

私は素早く防御姿勢をとった。

このモーションはMHⅡが先程見せた飛び蹴り。

威力も動きも既に戦闘補助用CPUに入力済み。

私には何の効果も為さない。

事実私に打ち込まれたMHⅡの蹴りは、大きな衝撃こそ与えるものの、私に傷一つつける事はなかった。

「どんなに破壊力があっても、防がれれば兵器としての有用性はないに等しい。私がそれを身を以って…」

優越感に浸って言いかけた時だった。