「私が田端くんたちに捕まってたとき、助けてくれましたよね。あのときの拓海さん、ちょっと怖かったけど、かっこよかった」
「ああ、そうか」
もっと気の利いた返しがしたかったけれど、緊張からか、言葉が出てこない。
「とっても嬉しかったですよ。もし拓馬くんにフラれたら、私、拓海さんに告白するかも」
「え、お、おれに?」
「ふふ、冗談です。でもそのときは、話し相手になってもらえませんか?」
首を小さく横に傾けて聞いてくる北村麗華を、おれはもう直視することができなかった。
ゆっくり、立ち上がる。
「どうかしました?」
「拓馬の部屋に行こう。やっぱり北村さんは、拓馬と付き合うべきだ。あいつを部屋から出せるのは北村さんしかいないと思う」
これがおれの出した結論だ。おれは北村麗華が好きだ。だから、幸せになってほしい。
今は、彼女のやりたいようにさせてあげよう。おれと同じ志を持った、彼女のために。
「ああ、そうか」
もっと気の利いた返しがしたかったけれど、緊張からか、言葉が出てこない。
「とっても嬉しかったですよ。もし拓馬くんにフラれたら、私、拓海さんに告白するかも」
「え、お、おれに?」
「ふふ、冗談です。でもそのときは、話し相手になってもらえませんか?」
首を小さく横に傾けて聞いてくる北村麗華を、おれはもう直視することができなかった。
ゆっくり、立ち上がる。
「どうかしました?」
「拓馬の部屋に行こう。やっぱり北村さんは、拓馬と付き合うべきだ。あいつを部屋から出せるのは北村さんしかいないと思う」
これがおれの出した結論だ。おれは北村麗華が好きだ。だから、幸せになってほしい。
今は、彼女のやりたいようにさせてあげよう。おれと同じ志を持った、彼女のために。



