蝉時雨を追いかけて

●●拓海の悲しい事件簿~初めての告白編~●●


監督:佐々木拓海
脚本:佐々木拓海
出演:佐々木拓海
   茨木(イバラキ)ゆかり


 拓海は放課後、茨木ゆかりを体育館裏に呼び出した。


ゆかり「拓海ちゃん、お待たせー! 納豆眺めてたら遅くなっちゃった」


拓海「そんな理由で? それより大事な話があるんだ」


ゆかり「もしかして、納豆にマヨネーズを入れると美味しいって話? やってみたけど、やっぱりあたしは醤油とカラシが好きだな」


拓海「おれも醤油派だけど、そんな話じゃなくて……」


ゆかり「もしかして、納豆チャーハンが美味しいって話? あれはあたし的にも合格かな」


拓海「茨木さんのことが好きです。おれと付き合ってください!」


 拓海の告白を聞き、黙って納豆の3つ入りパックを渡すゆかり。


拓海「こ、これはどういった意味で?」


ゆかり「ごめん、あたし、拓海ちゃんより納豆と拓馬ちゃんが好きなんだ」


 去っていくゆかり。拓海は納豆を渡された意味がわからず、ただ立ち尽くしていた。



ゲームオーバー