ユキは夏バテのダルい体を引きずるように外へ出た。無論、アイスクリームを買うためだ。

「…暑い」

クーラーの部屋にこもりっきりだったユキにとって、今の日本は暑すぎた。でも全てはアイスクリームのため。

「アイスクリーム食べなきゃ」

ユキはほとんどとりつかれたようにそうつぶやいた。アイスクリームパニックに陥っていた。