バシッ


携帯を弾き飛ばし、何とかかやにバレることは防いだ。


「あ、危なかった…」


かやにバレたら、それこそ全校、いや都内中に広がる。



ガシャン



何かが割れる音がして振り返ると、携帯がバラバラになっていた。
    ・・・・
問題は、誰の携帯がバラバラになったか。


いや、まぁ、話の流れから言って一人しかいないけど。



「………」



携帯を見て目を見開く美葉。

ヤバい。

かなりヤバい。

明日の朝日を拝めるか、うち。


しかし、美葉の反応は以外にあっさりとしていた。



「ま、いいか。
 どうせ私のじゃないし」




‥は?


………あれぇ?そういえば壊れた携帯、うちの携帯と似てるなぁ。

うち今携帯行方不明だったんだよねぇ。


いやいやいや。


まさかまさかまさか……っ!



「美、葉?
 その…携帯‥」


恐る恐る壊れた携帯を指すと、美葉は携帯の残骸を掴み、うちの手の上に置いた。


「はい、返す」




友情って、何ですか?