36.8℃の微熱。

 
そんなあたしを見て、何かにピンときたらしいユカちゃん。

あたしにはさっぱりなんだけど、なぜかお茶に誘われてしまった。


確か今日、先生は休みのはず。

無理に塾に行くことはないけど、ちょっと引っかかるものがある。

・・・・特に、またしてもニヤニヤ顔をされてしまうと。





───*。゚



「もうすぐゴールデンウィークだねぇ。茜ちゃんは何か予定は?」

「あたし? う〜ん、特には」


放課後。

高校生になってから初めて塾以外で過ごすことになったここは、あたしがいつも塾に行くときに通りすぎるだけのマックだった。


いいなぁ〜と思って見ていたんだよね、学校帰りにマックとか。

ひそかに憧れの場所だった。


「なぁんだ、つまんないの〜」

「なぁんだ、って・・・・。じゃあ、そう言うユカちゃんは?」

「あたしはねぇ、単発バイト入れてんの。時給は安いんだけど、家にいるのもなんだからさ」

「へぇ〜、すごいね」


バイトかぁ。いいなぁ。

それも憧れちゃうなぁ・・・・。