36.8℃の微熱。

 
それからというもの───・・。


お昼休みは図書館で王子と勉強、放課後は塾で魔王と居残り、という日々が3週間ほと続いた。

王子が心配してくれた通り、学校での授業に加えて塾でもお昼休みにも勉強をする、というのはかなりキツいものではあったけど。

でも、そのおかげで自分でも分かるくらいの手応えをつかめた。





「浅野君、聞いて聞いて!」

「どうしたの?」


朝教室に入ると、あたしはクラスメイトたちとのあいさつもそこそこに、今日も静かに読者中の王子のもとへ駆け寄った。

今日は朝からテンション高めなんだよね、あたし。実は・・・・。


「先生がね、昨日ね、むふっ!!」

「・・・・ど、どうしたの」

「とにかくありがとっ!」

「あー、うん。・・・・どういたしまして。よく分かんないけど、嬉しそうで俺も嬉しいよ」


あ、しまった!

テンションが高すぎて肝心なことが1つも言えてないじゃん!!


「ご、ごめん・・・・。あのね」

「う、うん」


王子もあたしも苦笑い・・・・。