それからというもの───・・。
お昼休みは図書館で王子と勉強、放課後は塾で魔王と居残り、という日々が3週間ほと続いた。
王子が心配してくれた通り、学校での授業に加えて塾でもお昼休みにも勉強をする、というのはかなりキツいものではあったけど。
でも、そのおかげで自分でも分かるくらいの手応えをつかめた。
「浅野君、聞いて聞いて!」
「どうしたの?」
朝教室に入ると、あたしはクラスメイトたちとのあいさつもそこそこに、今日も静かに読者中の王子のもとへ駆け寄った。
今日は朝からテンション高めなんだよね、あたし。実は・・・・。
「先生がね、昨日ね、むふっ!!」
「・・・・ど、どうしたの」
「とにかくありがとっ!」
「あー、うん。・・・・どういたしまして。よく分かんないけど、嬉しそうで俺も嬉しいよ」
あ、しまった!
テンションが高すぎて肝心なことが1つも言えてないじゃん!!
「ご、ごめん・・・・。あのね」
「う、うん」
王子もあたしも苦笑い・・・・。


