細田さんに教えてもらった、照れているときになる“鼻ピクピク”をさせてあたしの頭をコツン・・・・全然痛くないゲンコツを1発。
そのあとすぐに、ふてくされてそっぽを向かれてしまった。
「ねぇねぇ、先生!」
けれどあたしは、それでもめげずに先生の腕をツンツンつつく。
「・・・・なんだよ」
「あたしと一緒に青春してね?」
前に少し言っていたんだ、高校生の頃の先生は無気力だったって。
だからさ、今度はあたしと。
「しゃあねぇなぁ。江田ちゃんとなら青春とやらをしてやるか」
「やったー!! あたしの青春、丸ごと先生に捧げますねっ!!」
そう言うと、先生はあからさまに迷惑がって顔をしかめたけれど。
ふふっ、まだ鼻ピクピクだ。
この調子だと、きっと「いつからあたしのコト好きだったの?」って聞いても答えてくれないね。
でも、いいんだ。
これから先生と過ごしていく中でじっくり聞き出すつもりだから。
あたしの青春ナメんなよ?
なーんてね。
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