───*。゚
「・・・・よしっ。我ながら完璧♪」
「ユカ様、もういい?」
部屋でユカ様に勝負メイクを施してもらいはじめてから一体何時間が経ったのだろうか・・・・。
午後イチに始まったこのメイク、かれこれ3時間は目をつぶりっぱなしだと思うのだけど、なにしろ時計が見られないもので。
飽き具合と足の痺れでだいたいの経過時間を推測するしかないあたしは、今度こそはっ!と期待を込めてユカ様に聞いた。
「まだ。あとは眉毛を整えるの」
「ブー、今完璧って!もう目開けていい? てかいいよね!? 待ちくたびれちゃったんだけど!」
「黙らっしゃい!!」
けれどまだ眉毛が残っているらしく、薄目を開けて自分の顔を確認しようとするあたしをピシャリ。
ユカ様は容赦なく斬る。
「じゃあ“まろ”にしないでよ? 歴史の教科数に出てくる、平安時代の人みたいなヤツ!」
「分かってるよ」
・・・・ホントに? なんか、顔に落ちてくるカット済みの眉毛、何気に多い気がするんですけども。
いいのかあたし、任せても。


