36.8℃の微熱。

 
「へぇ〜。サトルさん、先生にそんなことまで話してたんだ」

「うん、そうみたい」


あむん。

ハンバーガーを一口かじる。

・・・・まぁ!おいしい!


「でも、サトルさんも好きなら、なんで宇佐美さんの気持ちに気づかないフリなんかしたんだろう? 宇佐美さん、顔とか行動に出るタイプでしょ? 分からないワケないと思うんだけど・・・・」


あたしがハンバーガーのおいしさに感動している間に、そう言って王子は首をかしげた。

王子も、深いところまで聞いていない今の段階では、そこがどうにも解せないらしい。


「やっぱり浅野君もそう思うでしょう? てか、ユカ様はガンガン表に出すタイプだけどね」

「ははっ、言えてる!」

「だから聞いたの。どうしてユカ様の気持ちを受け入れないの? って。お互いに好きなのに納得いかないじゃん、そんなのって」

「そうだなぁ、確かにサトルさんの気持ちが見えないよね。・・・・で先生はなんて?」

「うん、それがさ───・・」


そのときした会話の一部始終をできるだけ詳しく話して聞かせる。