そして、先生は続ける。
「バラしちゃうと、彼もユカ様のコト好きだよ。海の家で散々聞かされたしね、好きだって話」
「は?」
「だから好きなの、彼も」
「はぁ」
・・・・って、いやいやいや。
先生バラしすぎだし、ユカ様には実りも得るものもあるし、第一、サトルさんも好きならなんで連絡を取ろうとしないの?
両想いってコトだよねぇ、これ。
おかしくない?
「だってね、先生!」
「ん?」
「あのねっ!!」
全然納得がいかなくて、さっきかいつまみすぎて言わなかった部分を必死になって説明する。
ビックリ発言をされたこと、殴っちゃったこと、その後、サトルさんからの連絡がないこと。
できるだけ詳しく解説した。
机に頬杖をついて余裕の顔をしている先生とは対照的に、ほとんど怒るような形で。
けれど。
それを聞いても、先生からは納得できる答えは得られなかった。
「江田ちゃんには分かんないと思うけど、そういうコトもあるのが恋愛ってヤツなんだよ」
と、それだけ。


