いやいやいや。
今は自分のことよりユカ様だ。
そう思い直して何度か小さくかぶりを振り、先生の言葉を待つ。
「うーん・・・・、立場って言ってもなぁ。江田ちゃんが言いたいのはあれでしょ? 自分の恋がうまくいっていないのに、他人の恋にとやかく口を出す資格はあるのか、ってコトでしょ?」
「そうなんです。なんかね、すっごい落ち込んじゃって。ユカ様」
「ああ、海の家のときの」
「へぃ」
ユカ様が落ち込んでいると、あたしまで暗い気分になっちゃう。
お互いに励まし合おう!と組んだ同盟なのに、一緒になって落ち込んでちゃ意味がないけど。
でも、元気づけてあげられる案がちっとも浮かばないんだもん。
バカだから。
頼っちゃうよね。
「はああぁぁぁ〜。このままじゃユカ様、学校まで休んじゃいそうなんですよ。先生の閃きでなんとかならんもんですかねぇ」
「江田ちゃん、バカだもんね」
「うっさいですよ」
チッ。
思ったことと同じことを言いやがって!・・・・実際そうなんだから、まぁ仕方がないけど。


