「はっ!!!! ここは誰!? あたしはどこ!? ・・・・つーか何なの!? このモフモフベッドは!!」
「ベタだねぇ〜。ツッコむ気もほとほと失せるわ、マジで」
「ギャッ!! 先生!!」
気がつくとまずは知らない天井が目に入って、次に高級そうなモフモフベッドがあたしをふんわり包み込んでいる感触があって。
そして最後に先生の顔がドン!!
という具合に“トトロのメイみたいな”と言ったと思われる先生に「あたしも!」と言えないまま、とりあえず叫んでしまった。
「あのさ、そういうふうに叫ぶのいい加減やめてくんない? 江田ちゃんは、眠かったんじゃなくてフツーに倒れたの。ここまで運んだ俺に対して失礼だな」
「・・・・倒れた?」
「そう」
「・・・・運んだ? ここまで?」
「そう、俺んちにね」
「あ、そりゃすみません・・・・」
なんだ、倒れたはの初めてだったから全然気がつかなかったよ。
そういうところが鈍感というか、なんというか、アホなのよね。
好きな人を目の前に叫ぶとか、いくら癖でもありえない。


