36.8℃の微熱。

 
最終的にはいつものあたし───“江田茜”として言うしかない、という結論に達して。

嫌っていないと説得しはじめてからちょうど1週間目。


「先生はあたしに嫌われてるって言うけど、嫌ってるのは先生のほうじゃないですか!」

「なに、今日はキレる作戦?」

「違う!頑固者っ!! いい加減、あたしの言うこと信じてよ!何度も言ってるでしょバカ!」


と、いつもの調子で怒った。

忘れかけていたけど“いつものあたし”は先生に対してだいたい怒っていたのを思い出したのだ。

作戦もネタ切れで、というか最初からバレバレっぽくて、こうなると残る手段はそれしかない。

すると。


「なぁんだ、最初からそう言ってくれればよかったのに〜。素直じゃないなぁ、江田ちゃんは」

「は?」

「変な作戦で“嫌ってない”って言われても説得力がないじゃん。第一、そんなの信じらんない」

「・・・・はぁっ!?」

「ま、江田ちゃんが俺を嫌ってないのはよーく分かったから。いろいろと楽しませてもらったよ、コスプレ作戦。ぷぷっ」


なにおぅ!?