しばらくして、どうやら笑いが治まったらしい爽やかイケメン君。

今度はキリリと引きしまった表情であたしの目を見る。


「それで、さっきの続きなんだけどさ。もしかしなくても嫌いなんでしょ? その先生のこと」


もしかしたら、爽やかイケメン君は秀才君なのかもしれない・・・・とひそかに思った。

少し話しただけでそこまで断言できちゃうとは、さすがだ。

・・・・あ、でも、顔に出やすいタイプだって言われたんだっけ。

じゃあ、あたしがあからさまに正直なだけ、か。直さねば。


「うん。ぶっちゃけると大嫌い」

「嫌いに“大”までついちゃったかぁ。それは相当嫌われたものだね、その先生」

「いやぁ、類い稀なる“俺様”の持ち主なのよ。昨日もさぁ・・・・」


と、そこまで言いかけて、あたしはハッと口をつぐんだ。

爽やかイケメン君は、急に黙ったあたしを不思議そうに見ている。

いくら話しやすいとはいえ、ここで約束を破ってはダメダメ。


『俺の悪口を誰かに言い触らしたら課題100倍にするから』

それだけは勘弁。