「だからこそよ、茜ちゃん!」
ユカ様ってナゾだわ、と、とりあえずの結論を出したとたん、グッと拳を握ってそう言ったユカ様。
もちろんあたしは、そう言われてもちんぷんかんぷん。
ユカ様についていけず、またしても頭の中に“?”マークを浮かべることになった。
もしやユカ様、暴走癖でもあるんじゃなかろうか。
でも、聞かなきゃダメよね。
そういう顔、しているものね。
「なんでしょ、ユカ様」
とんでもないことを言い出すんだろうな〜と諦めながら、仕方がないので聞いてみる。
そうすると、待ってましたとばかりに目をキラキラ輝かせ、さらにきつく拳を握るユカ様。
「よくぞ聞いてくれた、同胞よ!こういう状況だからこそ、あたしたちは“片恋チェリー同盟”を組むべきなんじゃないかと思うの!乗るでしょ、茜ちゃんも!」
「・・・・は?」
「だから“片恋チェリー同盟”!一緒に攻略しようじゃないか!」
「・・・・はぁっ!?」
もうコレ、暴走癖だよ。
何がどうなってこうなるのか、あたしにはサッパリだ。


