36.8℃の微熱。

 
それからの居残りは終始無言。

あたしの勝手な思い込みだとしても、こうしてまたフラれては今日のところは心の回復が難しくて。

嫌われていながらも───それは大いなる勘違いだけれども、ちゃんと教えてくれる先生に頷いたり首を振ったり・・・・。

それだけの意思表示で終わった。


これだから、あたしは勘違いを否定することも「本当は先生が好きなんです」と言うこともできず。

勘違いをさせたまま、家路につくことになった。


そうして心の回復を待つため無言に徹したあたしを、なぜかまたまた勘違いした先生。

帰りぎわ・・・・。


「この間のお礼にラーメンごちそうしてくれるって話、あれ、お金だけもらえれば1人で行くよ」


などと、とんでもなくすっとんきょうなことを言い出した。

あんこを見つけてくれたお礼に細田さんのお店でラーメンを、という約束のことだ。


「学生にたかるな!鬼っ!」


それに対してあたしはまた、かわいくないことしか言えなくて。

家に帰ってからちょっと泣いた。

先生、かなりの強敵・・・・。