36.8℃の微熱。

 
「そんなに俺のことがキライってワケかぁ。真っ赤な顔して怒っちゃって、こりゃ相当だねぇ」


そう言って、飲み終わっていたらしい缶コーヒーを捨てに教室を出ていってしまった。

ガラガラ、ピシャン。

スタスタスタ。

先生が遠くなっていく。


・・・・。
・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。


「勘違いだよぉ〜・・・・」


あたしは小さくそうつぶやいて、頭を抱えながら机に突っ伏した。

なんで!?

なんでこういうときに限って先生は勘が働かないワケ!?

いつもはあたしのことなんかお見通しです、手玉に取って遊んでますって感じのくせにぃ〜。


「・・・・やっぱり、あたしに好かれているなんて思ってもないんだ、あの人。これっぽっちも」


はぁ、口に出すと悲しいなぁ。

“告白してみる?”なんて挑発してきたくせに結局はこれかいっ。

一体、いつになったらあたしは先生に“好き”と言えるの・・・・。

もしかして、先生にフラれたの、実質これで3回目じゃない?