「そんなに俺のことがキライってワケかぁ。真っ赤な顔して怒っちゃって、こりゃ相当だねぇ」
そう言って、飲み終わっていたらしい缶コーヒーを捨てに教室を出ていってしまった。
ガラガラ、ピシャン。
スタスタスタ。
先生が遠くなっていく。
・・・・。
・・・・・・・・。
・・・・・・・・・・・・。
「勘違いだよぉ〜・・・・」
あたしは小さくそうつぶやいて、頭を抱えながら机に突っ伏した。
なんで!?
なんでこういうときに限って先生は勘が働かないワケ!?
いつもはあたしのことなんかお見通しです、手玉に取って遊んでますって感じのくせにぃ〜。
「・・・・やっぱり、あたしに好かれているなんて思ってもないんだ、あの人。これっぽっちも」
はぁ、口に出すと悲しいなぁ。
“告白してみる?”なんて挑発してきたくせに結局はこれかいっ。
一体、いつになったらあたしは先生に“好き”と言えるの・・・・。
もしかして、先生にフラれたの、実質これで3回目じゃない?


