36.8℃の微熱。

 
「別にあたし、チューとかエッチとか、そんなことがしたくて好きになったんじゃないもんっ!」


寝る間際、布団に入って今さらながらユカ様に反論する。

じゃあ先生と何がしたいんだと聞かれても、それはそれで答えに困るワケなんだけど。

でも、いきなり“そういうコト”に考えが及ぶのは話が飛躍しすぎなんじゃないかと思うのだ。


第一、相手はあの俺様魔王。

あたしが“好き”に気づく前に2度も“ナイ”とフッた男だ。

一体、どうやったら先生に自分が好かれていると気づかせることができるというの。

直球ストレートに告白する道、すでに断たれておりますがな・・・・。


「せめてもうちょい、あたしに女の子らしさがあれば!!」


でもなぁ。

急にクネクネしたりモジモジしたりすると、気持ち悪がられる可能性だって十分あるし。

つき合いが長いというのも、こうなってしまうと考えモノだ。


「それに王子。いい加減、話しさせてくれないかなぁ」


こちらも考えモノ。

新学期は、始まった先から悩み多き期間になりそう・・・・。