36.8℃の微熱。

 
おのれ、またしても!!

ハレンチな言葉を堂々と言うユカ様に、あたしは返す言葉が見つからなかったのだった。

もう嫌だよ〜。

こんな友だちぃ〜・・・・。


「じゃあね〜。マックのお姉さんの言った通り、風邪には気をつけるのよ〜。プクク〜」

「そこっ!! 笑うなっ!!」


結局、作戦会議なんてあったもんじゃなく、駅でユカ様と別れることになったあたし。

マック臭を漂わせながら電車に乗り、家まで帰った。


家に着くと、あんこが食べ物の匂いを身にまとったあたしに執拗に付きまとってきて。

お母さんには「アンタ制服汚して何してんのっ!」と怒られ。

ホント、散々な目に遭った。


それでもたった一つ救いだったのは、お兄ちゃんが大学に行っていて家にはいなかった、っていうことだったんだけど。

───夜。


「おい茜、居間に制服干してあるけど何したんだ? お前よぉ、もうガキじゃねぇんだから制服くらいまともに着ろよ〜」


ノックもせず部屋のドアを開けたお兄ちゃんに、残念な子を見るような目で言われてしまった。