口いっぱいのポテトをジュースで流し込むと、ユカ様は急に真面目な顔になってそう言った。
・・・・っていうか、チュー!?
エエエエ、エッチ!?
真面目な顔とは裏腹に、とんでもないことを口にしたユカ様。
そんな彼女にあたしはジュースを持つ手の力がスルリと抜けた。
幸いにもジュースはトレイの上に着地してくれて、中身がこぼれることはなかったのだけど。
「恋する女子だもん、もちろんしたいよね? いろいろと♪」
そう追い討ちをかけるように怪しく微笑んだユカ様に、あたしはさらに動揺してしまい・・・・。
「そんなハレンチなっ!! 考えるワケないでしょ、ヘンタイ!!」
と言ってテーブルを叩いて猛抗議をした瞬間、手の当たりどころが悪かったらしく、トレイごとひっくり返してしまった。
無惨に飛び散るポテトと、バラバラになってあたしにふりかかる新発売のハンバーガー。
それと熱くなった顔を冷やすにはちょうどいい氷付きのジュース。
それらが絶妙かつ最高のタイミングで災いをもたらし、オチにトレイの角が足に直撃した。


