36.8℃の微熱。

 
なんせほっぺたにソースを付けたまま怒るものだから、怖くてそれ以上は何も言えなくなる。

1日ぶんのイライラを食欲にぶつけたのね、ユカ様・・・・。

口裂け女さながからに耳の近くまでソースを付けた彼女に、あたしは無言でナプキンを渡した。


「ありがと。ていうかさぁ!!」

「うん?」

「先生も先生じゃない!? まだ告白もしてないのに2回も“ナイ”って振るなんて!そのくせ変に優しかったりするし!」

「そうねぇ・・・・」

「でしょ!!」


ほよ〜。

ユカ様、今度は先生に怒りはじめちゃったよ。おっかないー。

「年下だからってナメんじゃないわよっ!」と言いながらポテトをわしづかんで鼻息も荒く口に運ぶユカ様は、マジで怖い。

口の周りが油と塩ですごいことになっていますよ、アナタ・・・・。

それにもまた、あたしは無言でナプキンを渡すことになった。


「で、先生が好きだってやっと気づいた茜ちゃん。質問!」

「ん?」

「これからどうしたい? チューしたいとかエッチしたいとか、具体的なビジョンはあるワケ?」