なんせほっぺたにソースを付けたまま怒るものだから、怖くてそれ以上は何も言えなくなる。
1日ぶんのイライラを食欲にぶつけたのね、ユカ様・・・・。
口裂け女さながからに耳の近くまでソースを付けた彼女に、あたしは無言でナプキンを渡した。
「ありがと。ていうかさぁ!!」
「うん?」
「先生も先生じゃない!? まだ告白もしてないのに2回も“ナイ”って振るなんて!そのくせ変に優しかったりするし!」
「そうねぇ・・・・」
「でしょ!!」
ほよ〜。
ユカ様、今度は先生に怒りはじめちゃったよ。おっかないー。
「年下だからってナメんじゃないわよっ!」と言いながらポテトをわしづかんで鼻息も荒く口に運ぶユカ様は、マジで怖い。
口の周りが油と塩ですごいことになっていますよ、アナタ・・・・。
それにもまた、あたしは無言でナプキンを渡すことになった。
「で、先生が好きだってやっと気づいた茜ちゃん。質問!」
「ん?」
「これからどうしたい? チューしたいとかエッチしたいとか、具体的なビジョンはあるワケ?」


