36.8℃の微熱。

 
「コイツ、どこにいたと思う?」

「どこです?」


もう迷子にならないようにリードをつけたりケガがないか確かめたり・・・・そうして一段落つくと、先生が得意気に聞いてきた。

先生、さっきから早く話したくてウズウズしていたんだよね。

それを知っていたあたしは、間髪入れずに質問を返した。

すると。


「飼い主に似てやっぱり単純だったよ。細田んとこの店の前に座って全然動かねぇの。江田ちゃんかよ!って思ったねぇ、ありゃ」

「え、細田さんのところに?」

「そう。よーく見たらヨダレまで垂らしてて。ウケたね〜」

「いやはや、お恥ずかしい犬で申し訳ないです・・・・。あはは」

「そうだ、面白かったから写メ撮っといたんだ。ほら、ヨダレ垂れてるでしょ? デブはデブを呼ぶのかねぇ。なんちゃって!」


と、まるで火がついたようにペラペラしゃべりだした。

相づちを打ったりヨダレあんこの写メを見たり、あたしは大忙し。

授業以外でこんなにしゃべる先生は珍しいものだから、そのギャップがなんだかおかしかった。