「コイツ、どこにいたと思う?」
「どこです?」
もう迷子にならないようにリードをつけたりケガがないか確かめたり・・・・そうして一段落つくと、先生が得意気に聞いてきた。
先生、さっきから早く話したくてウズウズしていたんだよね。
それを知っていたあたしは、間髪入れずに質問を返した。
すると。
「飼い主に似てやっぱり単純だったよ。細田んとこの店の前に座って全然動かねぇの。江田ちゃんかよ!って思ったねぇ、ありゃ」
「え、細田さんのところに?」
「そう。よーく見たらヨダレまで垂らしてて。ウケたね〜」
「いやはや、お恥ずかしい犬で申し訳ないです・・・・。あはは」
「そうだ、面白かったから写メ撮っといたんだ。ほら、ヨダレ垂れてるでしょ? デブはデブを呼ぶのかねぇ。なんちゃって!」
と、まるで火がついたようにペラペラしゃべりだした。
相づちを打ったりヨダレあんこの写メを見たり、あたしは大忙し。
授業以外でこんなにしゃべる先生は珍しいものだから、そのギャップがなんだかおかしかった。


