ほんの少し写真を見ただけで、こんなにもあんこのことを分かられてしまうと、ありがたいけどあたしの立場がない・・・・。
迷子にさせた上に一緒に探してもらっているぶん、余計に。
「先生って鋭いですね」
「まぁね。それに、江田ちゃんちの犬だし。単純そうじゃん?」
「・・・・」
傑作!と笑われても、単純だとバカにされても、もうあたしにあんこをフォローできる言葉はない。
残念だけど、本当にそういう犬なのだ、あんこというヤツは。
そこが逆にかわいいんだけどね。
「あ。先生、もうこの辺で降ろしてください。あんこの散歩コースに入りました」
そんな会話をしているうちに、先生の黒丸はいつの間にかあたしの家の近くまで来ていた。
車を降りようとシートベルトに手をかけながら、先生に言う。
そうすると、先生はすぐに道路の端に黒丸を停めてくれて。
「あんこのことで何か思い出したら電話して。食べ物以外に好きなものとか、行きそうな場所とか」
「はい」
最後にもう一つ、指示を出した。


