でも、大好きな砂場で砂を一心不乱に掘り続けるあんこを見ていると、しんどい思いをして連れてきた甲斐を感じる。
まぁ“連れてきた”というよりは“連れてこさせられた”だけど。
それにしても・・・・。
「こらこら、あんこ!あんまり砂まみれにならないでよ〜!たく、ここ掘れワンワンかよ!」
ホントにもう、あんこは。
あ〜あぁ、せっかくお母さんがお風呂に入れたのに台無しにして。
これじゃあ、お母さんの苦労が報われないじゃないの。
あんこ、恐るべし。
そうしてしばらく、砂まみれになっていくあんこ見ていると。
「・・・・茜?」
ふいに、名前を呼ばれた。
声のするほうに顔を向けると。
「やっぱり茜だ。・・・・に、2週間ぶり、だね。元気だった?」
「あ、浅野君!?」
なんとそこには、大きな荷物を背負った王子が、公園の入り口でよっ!と手を上げていた。
びび、びっくりしたぁ。
まさかこんなところで・・・・。
「そんなにビックリしないでよ。今日で終わったんだ、バイト」


