あら。
すっかり乾いたあんこを放してやったところで、一階からタイミングよくお母さんの声。
散歩を言いつけられた。
「うん、分かったー!」
そう返事をして、またあんこを抱いて、階段を下りる。
階段の下では、お母さんがリードを持ってすでにスタンバイ。
それを受け取り、はしゃぐあんこになんとかリードをつけて。
「行ってきま〜す」
「気をつけて」
そうしてまた、家を出た。
あんこの散歩コースは、家から少し離れたところにある小さな公園まで行って、そこで遊ばせてまた引き返す、というコースで。
往復で約1キロ。
散歩がよっぽど嬉しいみたいで、あんこはハッハッと息を弾ませながらあたしをグイグイ引っぱる。
まだ1歳にもなっていないのに、体が大きいぶん力も強い。
あんこを散歩させるときはだいたいあたしが主導権を握られて、公園まで走らされる。
「はぁ、もうダメ。しんど・・・・」
公園に入ると、あたしが直行するところはそこのベンチ。
あたし、体力ないな・・・・。


