「じゃあ、そういうことだから!わざわざ呼び止めてごめんね、気をつけて帰るのよ〜!」
「は〜い!あたしのほうこそありがとうございました〜!」
そうして、マリアンヌさんはブンブンと大きく手を振りながら海の家に戻っていった。
あたしも同じくブンブンと手を振って、マリアンヌさんが松林の影で見えなくなるまで見送った。
マリアンヌさんは、話が済んだところでようやく先生がいないことに気づいて聞いてきたけど。
周りの人に知り合いだと思われるのが嫌で逃げたみたいです、とは言えるわけもなく・・・・。
「先に行って切符を買っといてくれるみたいです。マリアンヌさんにもよろしく、って」
ヒヤヒヤしながら嘘をついた。
すると。
「あら、そうなの? なぁんだ、お別れにほっぺにチューでもしたかったのに。残念ねぇ」
ちち、ちゅう!?
・・・・逃げて正解です、先生。
なんだか悩みを増やしに行っただけ・・・・だったような『海の家 どすこい』での1週間。
それは、こうして幕を閉じた。


