36.8℃の微熱。

 
「で。とにかくよ、茜ちゃん!」

「は、はいっ」


もらった封筒をまじまじと眺めていると、マリアンヌさんがピンと人差し指を立てた。

あたしの目をじーっと見つめて、すごく真剣な表情で口を開く。


「あなたが今後、どうしても何かに頼りたくなったときに、その封筒を開けること。それまでは開けちゃダメよ。いい?」

「・・・・へ?」

「できるだけ自分でなんとかしてほしい、っていうのがホントのところなんだけど。実際はなかなかうまくいかないじゃない?」

「は、はぁ・・・・」

「最後のトリデ、そう思って持っときなさい。アタシはいつでも茜ちゃんの味方よ。応援してるわ」


言い終わると、マリアンヌさんはバチョン!! とウィンクを一発。

その有無を言わせぬ迫力に、あたしはほとんど反射的に「はい!」と頷いてしまったんだけど・・・・。

でも、すぐに言っている意味が理解できて、胸の奥がじんわり温かくなった。


きっとあたし、この封筒があってもなくても、マリアンヌさんのことは忘れないと思う。

いろんな意味で・・・・ね。