しばらく背中をさすってあげて、持っていたペットボトルのお茶を飲ませてあげて。
そうして落ち着くのを待って、マリアンヌさんにわけを聞く。
「どうしたんですか? あたし、何か忘れ物しちゃいました?」
「ううん、コレよ。コレを茜ちゃんが帰るときに渡そうと思って、用意もしてたんだけど。急にお店が忙しくなっちゃって」
「コレ・・・・?」
マリアンヌさんは、おでこに光る汗を拭いながらあたしに“コレ”とやらを差し出してきた。
追いかけてくるとき手に持っていた、例のさっきの物だ。
受け取ってみると、それは封筒。
マリアンヌさんの趣味全開の、ピンクの花のプリントが入ったかわいらしい封筒だった。
「いろいろとお悩みのようだったから。茜ちゃんの力になったらいいなって、そう思ってね」
「それで・・・・わざわざ?」
「なんてことはないわ。運動しなさすぎなのよね、アタシ。ちょっとくらい走ったほうがいいのよ」
「はぁ。ありがとうございます」
だったらそれ用の格好をしてほしかったな。・・・・言えないけど。


