「まま、まっでっ・・・・!ぢょっど待っでっ、茜ぢゃんっ!!」
砂浜を抜けて、松林を抜けて。
一般道に出たところで、あたしを呼ぶ野太い声がした。
あまりにも苦しそうなその声に何事かと振り向けば・・・・。
「マリアンヌさん!?」
必死の形相のマリアンヌさんが、デカい図体を揺らしながらあたしを追いかけてきていた。
しかも、手に何か持って。
忘れ物を届けに追いかけてくれているのかもしれないけど、問題はマリアンヌさんの格好だ。
顔と体格に不釣り合いな乙女趣味全開なその格好・・・・。
一週間も寝食をともにすればそりゃ慣れるけど、それはあくまで店の中で通用する格好であって。
こんな一般道では・・・・ね。
すると。
「俺、先行くわ」
マリアンヌさんの姿をその目にとらえた先生は、そう言うやいなや駅の方向にくるっと体を向ける。
ちょっとちょっと!!
あたしを1人にしないでっ!
「先生も一緒にいてくださいよ!なんか恥ずかしいっ!」
ホント失礼だけど仲間がほしい。


