「隠さなくていいから。さっさのあの人たちになんか言われた? それとも先生?」
「う、うぅーっ・・・・」
弱っているときにこんな優しい言葉をかけられたら・・・・反則だ。
胸の奥のズキズキを自分の中に留めておくことなんて、もうできなくなってしまった。
堰を切ったように涙が込み上げては流れ、流れてはまた込み上げ。
ようやくというか、やっとというか、話せるまでに落ち着くのにティッシュの山を3つも作った。
「さぁ、全部話して楽になっちゃうんだ!でーんと!どどーんと!ほら、カモン茜ちゃん!」
落ち着くまで長いこと待ってくれて大感謝だったし、こういうときのどこまでも明るいユカ様には否応なしに救われる。
・・・・それに、どこかで聞いたようなちょっと笑える台詞にも。
「うん。あのね───・・」
そうしてあたしは、ユカ様のおかげで浜でのことを救われた気持ちで話すことができた。
お姉サマ集団に、あたしは彼女としては“ナイ”と言われたこと。
それが2度目ともなると本当にそんな気がしてかなり堪えたこと。


