それからしばらくの間、あたしは2階の部屋に閉じこもって午後の時間をやりすごした。
マリアンヌさんから冷たい麦茶を一杯だけもらって、それをちびちびと飲みながら。
2階に上がってすぐ、先生に連れられてあのお姉サマ集団が店にやってきたのが分かった。
店の中でもひときわ騒いでいるその集団は、あたしがいる部屋にも聞こえてくるほどで。
・・・・声で分かってしまう。
そして、明日も店に来るとか、海に入って一緒に泳ごうとか。
夜は花火をしようとか、連絡先教えてほしいな〜とか・・・・。
別に聞くつもりじゃなかったんだけど、嫌でも耳に入ってくるからどうしても聞こえてしまって。
彼女たちが店にいた約1時間は、しきりに先生を誘う甘い声で本当に頭が痛くなりそうだった。
「もう、うるさいなぁ・・・・。早く食べてさっさと帰ってってば。先生はあたしの先生なのに」
ここでなら本当の気持ちを言えるのに、あたしってば情けない。
思っているだけ、グチを言うだけで、直接言いに行ける勇気までは持っていないんだ・・・・。


