「・・・・あ」


でも、次の瞬間、気づいた。

海水浴客で汚れる浜を、ゴミを集めてきれいにしていることに。


お辞儀をしているように見えたのは、それくらい捨てられているゴミが多いってことだ。

ペコペコ、テケテケ、本当にひっきりなしに歩いては拾っている。


その拾ったゴミをどうするのかと思えば、少し考えてからジャージのポケットに詰め込む先生。

ここからでも分かるくらい、みるみるうちに両ポケットがパンパンに膨らんでいった。


ポケットにも入らなくなると、今度はさっきよりも長く考えてから着ていたTシャツを脱いだ先生。

首周りからゴミが落ちないよう、そこがうまくふさがるように両袖を2回結んで・・・・うん。

ゴミ袋の代わりにするみたいだ。


「また裸になっちゃって。もぅ、海の家に戻って取ってくればいいのに。服汚れちゃうじゃん・・・・」


その姿を見て、先生ってまさかの天然!? なんて思ったけど。

でも、ムダにいい体をまたもや見せられて・・・・いや、覗き見して。

不覚にもちょっとキュンときた。