あああぁぁぁ〜・・・・。
迫力に押されてつい、口が勝手にしゃべってしまった。
先生の顔のドアップは悔しいかなあたしじゃなくてもみんな弱い。
そんなのが目の前にあったら、たとえ秘密にしておきたいことも全部吐かされてしまう。
「で、その友だちとどんな話をしたのかな、江田ちゃん」
「それ以上は言えませんっ!」
「なんで?」
「なんでもですっ!・・・・っていうかもういいです!十分見たんで勉強します、あたしっ!」
これ以上はもう、何があってもホントに言えない・・・・。
あたしはバサッと机に覆いかぶさるようにして、急いで問題の山と向き合いはじめた。
だって、言えない。
先生と王子、どっちが好みかを検証するために“男の部分”を探していた、だなんて・・・・。
早い話がこういうことでしょう?
だとしたら。
きっと、とんでもなくアホなことを考えたもんだとバカにされる。
最悪なのは、この先もずっとそのネタで笑われることだ。
先生のかっこうの餌食になるだなんて、そんなの耐えられない。


